「最近、子どもが急に口をきかなくなった。これは思春期?それとも反抗期?」「思春期と反抗期って、同じ意味なの?」——子どもの成長とともに態度が変わってくると、どう受け止めればいいのか迷ってしまいますよね。
思春期と反抗期は、よく一緒に語られますが、意味は少し違います。思春期は、子どもが心も体も大人へと成長していく「時期」のこと。反抗期は、その成長の中で親や周りの大人に反発する「態度」が表れる時期のことです。違いを知っておくと、子どもの変化を落ち着いて受け止めやすくなります。
この記事では、思春期と反抗期の違い、反抗期の種類、思春期に起こる心と体の変化、反抗期に見られる態度、親ができる関わり方、そして親自身の心の守り方や相談先まで、順番にお伝えします。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| 思春期と反抗期の違いは? | 思春期は成長の時期、反抗期はその中の態度 | 思春期は心と体が子どもから大人へ大きく変化する時期を指します。反抗期は、その成長の過程で親や周囲に反発する態度が目立つ時期のことです。 |
| 思春期はいつごろから? | 体の変化は女子で平均9歳、男子で11歳ごろから | 第二次性徴は女子が平均9歳ごろ、男子が11歳ごろから始まるとされています。始まる時期には個人差が大きく、早い子も遅い子もいます。 |
| 親はどう関わればいい? | 成長の証と受け止め、話を聞いて見守る | 反発的な態度も自立への大切なステップと受け止め、否定せずに話を聞きましょう。干渉しすぎず、守るべきルールだけは落ち着いて伝えることが大切です。 |
この記事でわかること
- 思春期と反抗期の意味と、それぞれの違い
- 第一次・第二次など、反抗期の種類と時期
- 思春期に起こる心と体の変化
- 反抗期に見られる主な態度と、親ができる関わり方
- 親自身の心を守る方法と、早めに相談したいケース
思春期と反抗期の違い
まずは、思春期と反抗期それぞれの意味を確認し、違いを整理しておきましょう。
思春期とは:心と体が大人へと変化する時期
思春期とは、子どもから大人へと、心も体も大きく成長していく時期のことです。体には第二次性徴と呼ばれる変化が表れ、心の面でも「自分とは何か」を考えたり、友だちとの関係を大切にしたりするようになります。
千葉大学医学部附属病院が公開している思春期に関する資料によると、第二次性徴は、女子は平均9歳ころから、男子は11歳ころから始まり、始まる時期は個人差が大きいとされています。また、男子より女子のほうが1.5歳程度早く思春期が始まるとも紹介されています。
思春期はどのくらい続く?
思春期は、一般的に小学校高学年ごろから高校生ごろまでの時期を指すことが多いようです。ただし、体の変化が始まる時期も、心の成長のペースも一人ひとり違うため、はっきりとした区切りがあるわけではありません。
きょうだいでも、思春期を迎える時期や過ごし方が大きく違うことはよくあります。ほかの子と比べず、その子のペースを大切にしましょう。
反抗期とは:親や周りに反発する態度が表れる時期
反抗期とは、子どもが親や周りの大人の言うことに反発したり、自分の意見を強く主張したりする態度が目立つ時期のことです。口答えをする、話しかけても返事をしない、部屋にこもるといった姿が見られることがあります。
反抗期は、子どもが親とは違う「自分」を意識し、心の面で親から自立していこうとする過程で表れるものと考えられています。親から見ると扱いにくく感じる態度も、子どもなりに自分の考えを持ち始めたサインといえるでしょう。
違いをひと言でいうと
思春期と反抗期の違いを整理すると、次のようになります。
- 思春期:心と体が大人へ変化していく「成長の時期」全体を指す
- 反抗期:成長の過程で表れる「反発的な態度」が目立つ時期を指す
- 思春期:程度の差はあっても、誰にでも訪れる
- 反抗期:表れ方や強さに個人差が大きく、目立たない子もいる
つまり、思春期という大きな成長の時期の中で、反抗期と呼ばれる態度が表れることが多いという関係です。思春期の子どもがみんな激しく反抗するわけではなく、反抗の表れ方も一人ひとり違います。
反抗期にはいくつかの時期がある
反抗期は、思春期だけのものではありません。子どもの成長の中で、反抗的な態度が目立つ時期はいくつかあるといわれています。
第一次反抗期(2〜3歳ごろ)
2〜3歳ごろに見られる、いわゆる「イヤイヤ期」です。自我が芽生え、「自分でやりたい」「イヤ」という気持ちを強く表現するようになります。
まだ言葉で気持ちをうまく伝えられないため、泣いたりかんしゃくを起こしたりすることも多い時期です。親の言うことに反発するというより、「自分でやりたい」という気持ちの表れといえます。
中間反抗期(小学校低学年〜中学年ごろ)
小学校低学年から中学年ごろに、口答えが増えたり、親の言うことを聞かなくなったりする時期があり、「中間反抗期」と呼ばれることもあります。
友だちとの関係が広がり、自分なりの考えを持ち始める時期で、思春期ほど激しくはないものの、生意気に感じる言動が増えることがあります。屁理屈を言う、親の言葉尻をとらえるといった姿も見られます。
第二次反抗期(思春期と重なる時期)
一般的に「反抗期」というと、この第二次反抗期を指すことが多いでしょう。小学校高学年から中学生、高校生ごろにかけて、思春期の心と体の変化と重なって表れます。
体の変化への戸惑いや、自分らしさを模索する気持ち、友だち関係の悩みなどが重なり、親への反発として表れやすくなります。受験や進路など、将来への不安が重なる時期でもあります。
第二次反抗期はいつまで続く?
第二次反抗期がいつまで続くかは、子どもによってさまざまです。中学生ごろにピークを迎え、高校生になると少しずつ落ち着いていくことが多いといわれていますが、早く終わる子もいれば、長く続く子もいます。
反抗期を経て、子どもは親を一人の人間として見られるようになり、大人同士のような関係を築いていくことも多いものです。今はつらくても、終わりがくることを心の片隅に置いておきましょう。焦らず見守る姿勢が大切です。
思春期に起こる心と体の変化
思春期の子どもには、体にも心にも大きな変化が起こります。どんな変化が起きているのかを知ると、子どもの言動の背景が理解しやすくなります。
体の変化(第二次性徴)
思春期には、身長が急に伸びる、声変わりをする、体つきが変わるなど、第二次性徴と呼ばれる体の変化が表れます。
急な体の変化に、子ども自身が戸惑ったり、恥ずかしさを感じたりすることも少なくありません。人と比べて「自分だけ違うのでは」と不安になる子もいます。体の変化について、からかったり話題にしすぎたりしない配慮も大切です。
心の変化
心の面では、「自分はどんな人間なのか」を考え、自分らしさを模索するようになります。親の考えをそのまま受け入れるのではなく、自分なりの価値観を持ち始める時期です。
また、親よりも友だちとの関係を大切にするようになり、周りからどう見られているかを強く意識するようになります。気持ちの浮き沈みが激しくなり、ささいなことでイライラしたり落ち込んだりすることもあります。
生活リズムの変化
思春期になると、夜遅くまで起きている、朝なかなか起きられないなど、生活リズムが変わることもあります。スマートフォンやゲームの時間が増えることも、生活リズムが乱れる原因になりがちです。
生活リズムの乱れは、気持ちの不安定さにもつながることがあります。頭ごなしに注意するのではなく、家族で生活のルールを話し合ってみましょう。「寝る前の1時間はスマートフォンを使わない」など、家族みんなで守るルールにするのもおすすめです。
男の子と女の子で表れ方が違うことも
一般的に、女の子のほうが男の子よりも早く思春期を迎える傾向があります。また、反抗の表れ方も、言葉で鋭く反発する、黙り込む、態度で示すなど、子どもによってさまざまです。同じ子どもでも、相手が父親か母親かで態度が違うこともあります。
ただし、性別による違いよりも個人差のほうが大きいものです。「男の子だから」「女の子だから」と決めつけず、目の前の子ども自身をよく見ることが大切です。
反抗期に見られる主な態度
反抗期の態度は子どもによってさまざまですが、よく見られるものを紹介します。
口答えをする・話を聞かない
親が何かを言うと、「うるさい」「わかってる」と口答えをしたり、無視をしたりすることがあります。親の言うことの矛盾を指摘するなど、言葉で鋭く反発することもあります。すべての言葉に真正面から反応せず、聞き流せることは聞き流すことも大切です。
自分の部屋にこもる
家族と過ごす時間が減り、自分の部屋で過ごす時間が長くなるのも、思春期・反抗期によく見られる姿です。一人の時間を持つことで、自分の気持ちを整理しているとも考えられます。食事の時間だけは家族そろって過ごすなど、ゆるやかなつながりを保てると安心です。
干渉されることを嫌がる
服装や友だち関係、スマートフォンの使い方などに親が口を出すと、強く嫌がったり、隠そうとしたりすることがあります。自分のことは自分で決めたいという気持ちの表れです。心配な気持ちから口を出したくなりますが、本当に必要なことにしぼって伝えるようにしましょう。
反抗と甘えが入りまじる
思春期の子どもは、親に反発したかと思えば、急に甘えてきたり、相談してきたりすることもあります。自立したい気持ちと、まだ親に頼りたい気持ちが入りまじっているのが、この時期の特徴です。
態度が日によって変わることに戸惑うかもしれませんが、子どもの揺れる気持ちを受け止めてあげましょう。頼ってきたときには、過去の反抗を責めず、温かく応じることが大切です。
反抗が目立たない子もいる
一方で、目立った反抗を見せないまま思春期を過ごす子もいます。親子で日ごろから話ができていて、自分の意見を言葉で伝えられている場合は、激しく反抗する必要がないこともあります。
反抗が目立たないこと自体が問題とは限りません。子どもが気持ちを抑え込んでいないか、そっと見守ることが大切です。「いい子」でいようと無理をしていないか、ときどき子どもの表情や様子に目を向けてみましょう。
思春期・反抗期の子どもへの関わり方
ここからは、思春期・反抗期の子どもに親ができる関わり方を紹介します。完璧にできなくても大丈夫です。できそうなことから取り入れてみてください。
成長の過程として受け止める
反抗的な態度を見ると、親としてはショックを受けたり、腹が立ったりするものです。しかし、反抗は子どもが親から心理的に自立していくための大切なステップでもあります。
「わが子が成長している証」と受け止めることで、少し落ち着いて子どもと向き合えるようになります。子どもの態度を「自分への攻撃」と受け取りすぎないことも、親の心を守るポイントです。
話を最後まで聞き、頭ごなしに否定しない
子どもが何かを話してくれたときは、途中で口をはさんだり、すぐに否定したりせず、最後まで聞きましょう。「そう思ったんだね」と気持ちを受け止めてから、親の考えを伝えるようにします。
アドバイスより先に、まずは共感を伝えることを意識してみましょう。子どもの気持ちを遠ざけてしまう声かけについては、「親が言ってはいけない言葉とは?片づけ習慣を遠ざけるNG声かけと正しい伝え方」も参考にしてください。
プライバシーを尊重する
思春期の子どもには、親に立ち入られたくない空間や時間が必要です。部屋に入るときはノックをする、持ち物やスマートフォンを勝手に見ないといった配慮を心がけましょう。子どもを一人の人として尊重する姿勢は、親子の信頼関係を深めることにもつながります。
子ども部屋がない場合も、自分だけの棚やスペースを用意してあげると、安心して過ごせる居場所になります。子ども部屋や自分のスペースをいつ用意するか迷ったときは、「子ども部屋は何歳から?与えるタイミングの目安と判断のポイント」も参考にしてください。
自分で決める経験を増やす
「自分のことは自分で決めたい」という気持ちが強くなる時期だからこそ、日常の小さなことを子どもに任せ、自分で決める経験を増やしましょう。
自分の部屋の片づけや、持ち物の管理を任せることも、自分で考えて行動する力を育てる機会になります。親が先回りして手を出したくなる場面でも、少し見守る姿勢を大切にしましょう。子どもの片づけ習慣の身につけ方は、「子どもの片づけ習慣の身につけ方|親もイライラしない整理方法と声かけ」で紹介しています。
守ってほしいルールは落ち着いて伝える
子どもの気持ちを尊重することは、何でも許すこととは違います。家族として守ってほしいルールや、危険なこと、人を傷つけることについては、落ち着いてはっきりと伝えましょう。感情的に叱るより、理由を添えて短く伝えるほうが届きやすくなります。
ルールは親が一方的に決めるのではなく、子どもの意見も聞きながら一緒に決めると、守ろうという気持ちが生まれやすくなります。決めたルールは親も守り、一貫した態度を示すことが大切です。
ほどよい距離感で、会話のきっかけをつくる
思春期の子どもと向かい合って話すのは難しくても、車での送迎中や、一緒に料理をしているときなど、並んで過ごす時間には、ぽつりと本音を話してくれることがあります。
無理に会話を引き出そうとせず、同じ時間を過ごすことを大切にしましょう。子どもの好きなことに関心を持つことも、会話のきっかけになります。質問攻めにせず、親が自分の一日の出来事を話すところから始めるのもおすすめです。
「いつでも味方」という姿勢を伝える
普段は距離を置いていても、困ったときにふと頼ってくることがあります。「何かあればいつでも味方だよ」という姿勢を日ごろから伝えておくことが、子どもにとっての大きな安心になります。言葉にしなくても、おいしいごはんを用意する、帰りを待つといった日常の行動からも、子どもは親の思いを感じ取っています。
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親自身の心を守ることも大切
思春期・反抗期の子どもと向き合う毎日は、親にとっても心の負担が大きいものです。親自身が心のゆとりを保つことも、子どもとの関係を穏やかにするために大切です。
イライラしたら、その場を離れる
子どものきつい言葉に、つい同じ強さで言い返してしまうこともあるでしょう。感情的になりそうなときは、無理に話し合わず、いったんその場を離れて気持ちを落ち着けましょう。落ち着いてから「さっきは言いすぎた」と伝えることで、子どもも素直になりやすくなります。
子どもにイライラしてしまうときの対処法は、「子どもといるとイライラする…原因と解消法・怒りすぎたときの対処法を解説」で紹介しています。
夫婦で子どもの様子を共有する
子どもとの関わりを一人で抱え込まず、夫婦で子どもの様子や対応の方針を共有しておきましょう。親の一方が子どもと向き合いにくいときも、もう一方が関わることで、子どもが話しやすくなることがあります。夫婦で対応がばらばらだと子どもが混乱するため、大切なルールについては方針をそろえておきましょう。
夫婦の会話が少なくなっている場合は、「夫婦に会話がない…一緒にいる意味とは?原因と関係を取り戻すヒントを解説」も参考にしてみてください。
自分自身の思春期を振り返ってみる
親自身も、かつては思春期を過ごしてきました。「自分もあの頃は親にうまく気持ちを伝えられなかった」と思い出すと、子どもの気持ちに少し寄り添いやすくなるかもしれません。
ただし、時代や環境が違うため、自分のやり方をそのまま当てはめず、目の前の子どもを見ることが大切です。SNSなど、親の世代にはなかった悩みがあることも理解しておきましょう。
一人で抱え込まない
つらいときは、友人や同じ年頃の子どもを持つ親に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが軽くなることがあります。「うちだけではない」とわかるだけで、肩の力が抜けることもあるでしょう。子育てのストレスとの向き合い方は、「子育てのストレスがつらいあなたへ|原因と今日からできる解消法を解説」でも紹介しています。
こんなときは早めに相談を
思春期・反抗期の多くは、時間とともに落ち着いていきます。ただし、次のような様子が見られる場合は、家庭だけで抱え込まず、早めに相談しましょう。
- 家族に暴力をふるう、物を壊すことが続く
- 食事がとれない、眠れないなど、心や体の不調が続く
- 自分を傷つけるような行動や、「消えたい」といった言葉がある
- 学校に行けない日が続く、家に帰らない日が続く
このような場合は、学校の先生や学校のカウンセラー、自治体の子育て相談窓口、医療機関などに相談してください。身の危険を感じるときは、自分や家族の安全を守ることを最優先にしましょう。
| 家族みんなで支え合える暮らしを始めませんか 家のことを家族みんなで話し合い、役割を分け合う経験は、子どもが自分の意見を伝え、自分で考えて行動する力を育てる機会にもなります。 大切なのは、ママだけが頑張るのではなく、家族みんなで暮らしを整えていく仕組みづくりです。 サチアップ片づけ習慣化講座では、プロのトレーナーが伴走しながら、家族をワンチームにして片づけを習慣化していく45日間のカリキュラムをご用意しています。 その家庭力アッププロジェクトの大事なエッセンスを3時間、オンラインで学べる機会もありますので、詳しくはお問い合わせください。 ▶ お問い合わせフォームはこちら |
まとめ
思春期と反抗期の違いは、思春期が心と体が大人へと変化していく「成長の時期」全体を指すのに対して、反抗期はその中で親や周りに反発する「態度」が目立つ時期を指すという点です。思春期は誰にでも訪れますが、反抗期の表れ方や強さには大きな個人差があります。
思春期には第二次性徴による体の変化や、自分らしさを模索する心の変化が起こります。反抗的な態度も、子どもが親から心理的に自立していくための大切なステップです。話を最後まで聞き、プライバシーを尊重し、自分で決める経験を増やしながら、守ってほしいルールは落ち着いて伝えましょう。
そして、親自身の心を守ることも大切です。イライラしたらその場を離れ、夫婦で子どもの様子を共有し、一人で抱え込まないようにしましょう。心配な様子が続くときは、早めに専門家に相談することも忘れずに。子どもの成長を信じて、温かく見守っていきましょう。
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