「せっかく床下収納があるのに、何を入れればいいかわからない」「入れたまま忘れてしまい、気づいたら賞味期限が切れていた」——キッチンや洗面所にある床下収納の使い方に、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
床下収納は、しゃがんで出し入れする場所で、湿気がこもりやすく、目につきにくいという特徴があります。この特徴に合ったものを選んで入れれば、限られた住まいのスペースを有効に使える便利な収納になります。
この記事では、床下収納の特徴、入れるといいもの、入れないほうがいいもの、収納前に確認したいこと、使いやすくする収納のコツ、湿気・虫対策、そしてきれいに保つためのポイントまで、順番にお伝えします。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| 床下収納には何を入れる? | 防災備蓄や缶詰、日用品の未開封ストック | 缶詰やレトルト食品、飲料水などの防災備蓄、洗剤やティッシュなど未開封の日用品ストック、年に数回しか使わない軽い季節用品などが向いています。 |
| 入れないほうがいいものは? | 湿気に弱いもの、重いもの、期限が短いもの | 米や粉類、紙・布製品など湿気に弱いもの、重くて出し入れが大変なもの、賞味期限が短いものや開封済みの食品は、床下収納には向きません。 |
| 使いやすくするコツは? | ボックスで分け、中身リストと湿気対策を | 種類ごとにボックスで分けて取っ手付きで引き上げやすくし、中身と期限のリストをつくりましょう。除湿剤を置き、ときどき開けて換気することも大切です。 |
この記事でわかること
- 床下収納の特徴と、向いているものの考え方
- 床下収納に入れるといいもの
- 床下収納に入れないほうがいいもの
- ボックスやラベルを使った、使いやすい収納のコツ
- 湿気・虫対策と、床下収納をきれいに保つポイント
床下収納の特徴
床下収納に何を入れるかを考える前に、まずは床下収納ならではの特徴を知っておきましょう。
しゃがんで出し入れする
床下収納は、床のふたを開けて、しゃがんだ姿勢で中のものを引き上げる収納です。ほかの収納に比べて出し入れに手間がかかるため、毎日使うものには向いていません。
重いものを引き上げるのは体への負担も大きいため、入れるものの重さにも気を配る必要があります。腰に不安がある方や高齢の家族がいる場合は、特に軽いものを中心に入れるようにしましょう。
湿気がこもりやすく、温度変化もある
床下収納は、床下の空間に近く、空気が入れ替わりにくいため、湿気がこもりやすい場所です。住まいの構造によっては、季節によって温度が変わりやすいこともあります。
そのため、湿気や温度変化に弱いものの保管には向いていません。住まいの断熱性能によっても状態は変わるため、一度中の様子を確かめてから入れるものを決めるのがおすすめです。
目につきにくく、忘れやすい
床下収納は、ふたを閉めてしまうと中身がまったく見えません。何を入れたか忘れてしまったり、期限が切れているのに気づかなかったりしやすいのも特徴です。「とりあえず入れておこう」が積み重なると、何が入っているかわからない状態になってしまいます。
設置場所や形状はさまざま
床下収納は、キッチンや洗面所、納戸などに設置されていることが多く、深型、浅型、中のボックスを横にスライドさせて奥のスペースも使えるタイプなど、形状もさまざまです。
自宅の床下収納の場所や大きさに合わせて、入れるものを考えましょう。キッチンなら食品や調理器具、洗面所なら日用品のストックなど、設置場所の近くで使うものを入れると便利です。
小さな子どもがいる家庭は安全にも注意
床下収納のふたを開けたままにしていると、小さな子どもが足を踏み外したり、ふたで指をはさんだりする危険があります。大人でも、ふたが開いていることに気づかずにつまずくことがあります。
ふたは開けたまま放置せず、出し入れが終わったらすぐに閉めることを習慣にしましょう。子どもがふたを開けて遊ばないよう、使い方のルールも伝えておくと安心です。
床下収納に入れるといいもの
床下収納の特徴をふまえると、「使用頻度が低い」「湿気に強い」「軽い」ものが向いています。具体的に紹介します。
防災用の備蓄品
床下収納の使い道として特におすすめなのが、災害に備えた食料や飲料水の備蓄です。
鹿児島市「家庭内で備えよう」では、ライフラインの停滞などを想定して、各家庭で最低3日分(推奨1週間分)の備蓄品を備えるよう呼びかけられています。家族の人数分の備蓄となると、ある程度のスペースが必要です。普段使わない床下収納は、こうした備蓄品の置き場所として役立ちます。
ただし、飲料水のケースは重いため、小分けにして入れたり、取り出しやすい手前に置いたりする工夫をしましょう。
缶詰・レトルト食品
缶詰やレトルト食品、瓶詰などは、密閉されていて湿気の影響を受けにくく、長期保存ができるため、床下収納に向いています。
普段の食事でも使いながら買い足していけば、備蓄にもなります。缶切りが必要な缶詰の場合は、缶切りも一緒に入れておくと安心です。
未開封の日用品ストック
洗剤や柔軟剤の詰め替え、ラップ、ゴミ袋など、未開封の日用品のストックも床下収納に向いています。キッチンや洗面所の床下収納なら、使い切ったときにすぐ補充できて便利です。
ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど紙製品は湿気を吸いやすいため、ビニール包装のまま、除湿剤と一緒に入れるようにしましょう。ストックの量も決めておくと買いすぎを防げます。
年に数回しか使わない軽いもの
たこ焼き器や流しそうめん器など季節の調理器具、お正月やひな祭りなど行事で使う軽い道具も、床下収納に向いています。
普段のキッチン収納から使用頻度の低いものを移すことで、よく使うものの置き場所にゆとりが生まれます。木製の重箱やせいろなど湿気に弱い素材のものは、別の場所に保管したほうが安心です。
入れ替え用のおもちゃ
子どものおもちゃが多い家庭では、今あまり遊んでいないプラスチック製のおもちゃをボックスにまとめて床下収納に入れ、ときどき入れ替える方法もあります。
リビングに出しておくおもちゃの量が減ると、子どもも自分で片づけやすくなります。子どもの片づけ習慣の身につけ方は、「子どもの片づけ習慣の身につけ方|親もイライラしない整理方法と声かけ」で紹介しています。
アウトドア用の小物
紙皿や紙コップ、割りばし、レジャーシートなど、キャンプやバーベキューで使う軽い小物も、ボックスにまとめて床下収納に入れておくと便利です。紙製品は湿気を吸わないよう、袋に入れたまま保管しましょう。
床下収納に入れないほうがいいもの
床下収納には、入れないほうがいいものもあります。品質の劣化やカビ、けがを防ぐために確認しておきましょう。
湿気に弱いもの
お米や小麦粉、乾物、お菓子などの食品や、紙・布製品、革製品、本や写真、大切な書類などは湿気に弱く、カビやにおいの原因になりがちです。
どうしても入れる場合は、密閉容器に入れて除湿剤と一緒に保管し、こまめに状態を確認しましょう。特に写真や手紙などの思い出の品は、一度傷むと取り戻せないため、湿気の少ない場所に保管することをおすすめします。
賞味期限が短いもの・開封済みの食品
床下収納は目につきにくいため、賞味期限が短いものや、開封済みの食品・調味料を入れると、使い忘れて期限切れになりやすくなります。
期限が近いものや開封したものは、冷蔵庫や普段目に入るパントリーなどで保管しましょう。目安として、賞味期限が半年以上あるものを床下収納に入れるようにすると管理しやすくなります。
重いもの
大きな土鍋や重い食器、お酒の瓶などは、しゃがんだ姿勢で引き上げると腰に負担がかかり、落としてけがをする危険もあります。
重いものは、腰の高さの棚など、立ったまま出し入れできる場所に置くようにしましょう。床下収納自体に耐荷重がある場合もあるため、取扱説明書なども確認しておくと安心です。
においの強いもの
床下収納は閉め切られた空間なので、防虫剤や芳香剤、においの強い食品などを入れると、においがこもり、ほかのものに移ってしまうことがあります。食品と一緒に入れると、食品ににおいが移るおそれもあります。
電池や精密機器
乾電池や懐中電灯、ラジオなどの電化製品は、湿気でさびたり、故障したりするおそれがあります。防災用でも、電池や電化製品は湿気の少ない場所に保管しましょう。非常用持ち出し袋も、すぐに持ち出せる玄関近くなどに置くのがおすすめです。
毎日使うもの
毎日使う調味料や調理器具を床下収納に入れると、そのたびにしゃがんでふたを開ける手間がかかり、出しっぱなしの原因になります。
毎日使うものは、立ったまま手が届く場所に置くのが基本です。床下収納は「たまに使うもの」と割り切って使うと、うまく活用できます。
収納する前に確認しておきたいこと
床下収納を使い始める前、または整理し直す前に、次のことを確認しておきましょう。
中身をすべて出して点検する
すでに使っている床下収納は、一度中身をすべて出して、期限切れのものや傷んだものがないかを確認しましょう。奥から、存在を忘れていた食品や使わない調理器具が出てくることもあるかもしれません。
期限切れのものは処分し、使わないものは手放すかどうかを考えます。まだ使えるけれど自分では使わない食品は、地域のフードドライブに寄付する方法もあります。
掃除をしてしっかり乾かす
空になったら、中のほこりや汚れを掃除し、ふたを開けたまましばらく乾かしましょう。湿気がこもったまま新しいものを入れると、カビの原因になります。収納ボックスが取り外せるタイプなら、取り出して丸洗いしておくと清潔に保てます。
内寸を測っておく
収納ボックスを用意する前に、床下収納の幅・奥行き・深さを測っておきましょう。ふたの開口部の大きさも確認しておくと、ボックスが出し入れできないという失敗を防げます。深さに対して低めのボックスを2段に重ねると、深い床下収納も上下で使い分けられます。
床下収納を使いやすくする収納のコツ
床下収納は、収納の仕方を工夫するだけで、ぐっと使いやすくなります。
種類ごとにボックスで分ける
ものをそのまま入れると、底のほうのものが取り出しにくくなります。「防災備蓄」「缶詰・レトルト」「日用品ストック」など、種類ごとにボックスに分けて収納しましょう。
ボックスごと引き上げれば、中のものを一つずつ探す必要がなくなります。同じサイズのボックスでそろえると、すき間なく並べられ、収納量も増えます。
取っ手付きのボックスで引き上げやすく
床下収納では、取っ手付きのボックスやかごを使うと、しゃがんだ姿勢でも引き上げやすくなります。
ボックスは、重くなりすぎないよう小さめのサイズを選び、中身を詰め込みすぎないようにしましょう。ふた付きのボックスなら、ほこりや虫の侵入も防げます。
ラベルと中身リストで「見える化」する
目につきにくい床下収納だからこそ、ボックスの上面にラベルを貼り、ふたの裏やキッチンの壁に中身と期限のリストを貼っておくと、開けなくても何が入っているかがわかります。
棚やボックスを使いやすく整えるコツは、「棚の片づけ方と収納のコツ|スッキリ整う手順と散らからない仕組みづくり」で紹介しています。
使う頻度に合わせて配置する
床下収納の中でも、ふたを開けてすぐ手が届く場所には比較的よく使うもの、奥や下にはめったに使わないものを置きましょう。スライド式のタイプなら、奥のスペースに季節用品をまとめるのがおすすめです。季節が変わったら、手前と奥の中身を入れ替えるとよいでしょう。
ふたの上にモノを置かない
床下収納のふたの上に、マットや調理家電、ゴミ箱などを置いていると、出し入れのたびにどかす手間がかかり、だんだん開けなくなってしまいます。
ふたの上は何も置かず、いつでもさっと開けられる状態にしておくことが、床下収納を活用するポイントです。キッチンマットを敷く場合は、ふたの位置を避けたサイズを選ぶとよいでしょう。
入れる量を決める
床下収納にもものを詰め込みすぎると、出し入れがしにくくなり、湿気もこもりやすくなります。「このボックスに入る分だけ」と量を決めておきましょう。収納量は7〜8割にとどめると、空気の通り道もでき、出し入れもしやすくなります。
モノを増やしすぎない暮らし方については、「ミニマリストに学ぶ片づけ術|物を減らすコツと散らからない暮らしの始め方」も参考にしてください。
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床下収納の湿気・虫対策
床下収納を長く気持ちよく使うためには、湿気と虫への対策が欠かせません。
除湿剤やすのこを使う
床下収納の中に除湿剤を置いたり、底にすのこを敷いたりすると、湿気がたまりにくくなります。除湿剤は定期的に状態を確認し、交換しましょう。
新聞紙を底に敷いておくのも、湿気を吸い取る手軽な方法です。湿ってきたら取り替えましょう。除湿剤を入れた日付をメモしておくと、交換のタイミングを忘れません。
ときどきふたを開けて換気する
天気のよい乾燥した日には、床下収納のふたを開けて、中の空気を入れ替えましょう。月に一度など、日を決めて換気すると習慣にしやすくなります。換気の間は、子どもが近づかないよう注意しましょう。
湿気が多い季節は特に注意する
梅雨の時期や夏場は、湿気が特にこもりやすくなります。この時期は除湿剤の状態をこまめに確認し、中身にカビやにおいがないかをチェックしましょう。カビを見つけたら、早めに中身を取り出して掃除しましょう。
冬場は暖房による室内外の温度差で結露することもあるため、季節ごとに様子を見ることが大切です。
食品は密閉容器や未開封のまま保管する
食品を入れる場合は、未開封のまま、または密閉できる容器に入れて保管することで、湿気や虫の被害を防げます。
段ボールは湿気を吸いやすく、虫のすみかになることもあるため、段ボールのまま入れずに中身を出してボックスに移すのがおすすめです。ケースで買った飲料水なども、段ボールから出して保管すると安心です。
ローリングストックで床下収納を活用する
防災備蓄や食品のストックを床下収納に入れる場合は、ローリングストックの考え方を取り入れると、期限切れを防げます。
古いものを手前・上に、新しいものを奥・下に
ローリングストックとは、普段の食品を少し多めに買い置きし、古いものから使い、使った分を買い足していく方法です。
床下収納では、期限の近いものを手前や上に、新しく買い足したものを奥や下に入れると、自然と古いものから使えるようになります。食べ慣れたものを備えておけば、災害時にも安心して食べられます。
点検日を決めておく
「毎月1日」「防災の日」など、床下収納の点検日を決めておくと、期限切れや在庫切れを防げます。点検のついでに、使う予定の缶詰を床下収納から出して、普段の食事に使いましょう。スマートフォンのカレンダーに登録しておくと忘れません。
家事の段取りを効率化するアイデアは、「家事を効率化する方法13選|共働き・ワンオペでも時間にゆとりが生まれるコツ」で紹介しています。
床下収納をきれいに保つコツ
一度整えた床下収納も、見えない場所だけに、つい放置しがちです。きれいに保つためのコツを紹介します。
定期的に中身を見直す
季節の変わり目や大掃除のタイミングで、床下収納の中身を見直す習慣をつけましょう。使わなくなったものや、期限が近いものがないかを確認します。暮らしや家族構成が変わったときも、入れるものを見直すよいタイミングです。
整理と収納の正しい順番は、「片づけと収納の基本|整理→収納→片づけの正しい順番とコツをプロが解説」で紹介しています。手が止まってしまうときは、「片づけが進まない原因と解決策|手が止まるときに試したい7つの方法」も参考にしてください。
家族と中身を共有する
床下収納に何が入っているかを知っているのがママだけだと、いざというときに家族が備蓄品を取り出せません。中身のリストを家族にも見えるところに貼り、どこに何があるかを共有しておきましょう。
家族で一緒に点検する日をつくれば、防災について話し合うきっかけにもなります。子どもにも、非常食がどこにあるかを教えておくと安心です。
使ったら記録を更新する
床下収納から何かを取り出したり、新しく入れたりしたときは、中身リストもあわせて更新しましょう。リストが正しければ、ふたを開けなくても在庫がわかり、買い物の前の確認もスムーズです。
家族の誰が取り出しても記録できるよう、リストのそばにペンを置いておくのもおすすめです。小さな習慣が管理をラクにします。
点検口としての役割を忘れない
床下収納は、床下の配管などを点検するための入り口(点検口)を兼ねていることがあります。床下の点検や修理のときに、すぐに中身を取り出せるようにしておくと安心です。
ものを詰め込みすぎず、ボックスごとさっと取り出せる状態を保っておきましょう。点検口の位置がわからない場合は、住宅の図面や管理会社に確認しておくと安心です。
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まとめ
床下収納は、しゃがんで出し入れし、湿気がこもりやすく、目につきにくいという特徴があります。そのため、防災用の備蓄品や缶詰・レトルト食品、未開封の日用品ストック、年に数回しか使わない軽い季節用品など、「使用頻度が低い」「湿気に強い」「軽い」ものを入れるのがおすすめです。
反対に、米や粉類、紙・布製品など湿気に弱いもの、賞味期限が短いものや開封済みの食品、重いもの、においの強いもの、毎日使うものは避けましょう。種類ごとに取っ手付きのボックスで分け、ラベルと中身リストで見える化し、除湿剤や換気で湿気・虫対策をすることが大切です。
そして、ローリングストックで古いものから使い、点検日を決めて定期的に中身を見直し、家族とも中身を共有しておきましょう。床下収納を上手に活用して、すっきりと安心できる暮らしを整えていきましょう。
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