毎日の家事に追われて、「もう家事をしたくない」と感じることはありませんか。やってもやっても終わらない家事に、疲れてしまう日もあるでしょう。「こんなふうに思うなんて」と、自分を責めてしまう方もいるかもしれません。
家事をしたくないと感じるのは、決してあなたが怠けているからではありません。むしろ、毎日がんばっている証拠であり、少し疲れがたまっているサインなのかもしれません。「やらなきゃ」と自分を責める必要は、まったくないのです。
この記事では、家事をしたくないと感じる原因と、気持ちを少し軽くするための対処法を紹介します。無理をせず、自分をいたわりながら、できそうなことから取り入れてみてください。
家事が苦痛に感じるほどしんどいときは、やり方を工夫する前に、家事の量そのものを減らすほうが早く効きます。「やらない家事」を決めてしまう、家電や外部サービスに任せる——手を抜くのではなく、力を入れる場所を選ぶということです。
この記事では、気持ちの整え方に加えて、今日から減らせる家事と、頼るときの伝え方までまとめました。
読み進めるのがしんどいときは、「やらない家事」の章だけ読んで閉じてしまって構いません。今日いちばん効くのは、何かを増やすことではなく、減らすことです。
| お片づけ習慣化率97% 45日で片づけに悩まなくなる方法をみる |
この記事の要点
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| 毎日の家事が苦痛なのは甘え? | 甘えではなく疲れのサイン | 終わりがなく評価もされにくい作業に疲れるのは自然なこと。責める必要はありません。 |
| まず何をすればいい? | やらない家事を1つ決める | 工夫でこなす前に、そもそもやめてよい家事を手放すほうが確実に負担が減ります。 |
| つらさが続くときは? | 早めに相談していい | 眠れない、涙が出るなどが続くときは、無料の公的窓口や医療機関にも相談できます。 |
この記事でわかること
- 家事が苦痛に感じる5つの原因と、自分に当てはまるものの見つけ方
- 家事分担の偏りを示すデータと、家族に頼むときの伝え方
- やめてもいい家事の選び方と、物の量から負担を減らす考え方
- 時間の区切り方・家電・家事代行など、8つの対処法と家電の選ぶ順番
- 心や体のサインに気づくポイントと、無料で使える相談窓口
「家事をしたくない」と感じる主な原因

家事をしたくないと感じる背景には、いくつかの共通した原因があります。まずは、自分がどんなことに負担を感じているのかを知ることから始めてみましょう。原因が分かると、対処のヒントも見つけやすくなります。「なんとなくしんどい」を、「これがしんどかったんだ」と言葉にできると、それだけで少し気持ちが整理されます。
がんばっても、なかなか認めてもらえない
家事は「毎日やって当たり前」と思われがちで、なかなか感謝されにくいものです。どんなにきれいに掃除をしても、おいしい食事を作っても、「ありがとう」の一言がないと、何のためにがんばっているのか分からなくなってしまうこともあります。特に、一日中家の中で家事や育児をしていると、大人と話す機会が少なく、孤独を感じやすくなります。
家事の多くは、「汚れたものをきれいにする」「散らかったものを片づける」といった、マイナスをゼロに戻す作業です。そのため、家族からは「元どおりになっただけ」と見えてしまい、努力が伝わりにくいという面もあります。でも、その「当たり前」を支えているのは、まぎれもなくあなたのがんばり。誰かが気づいてくれなくても、あなたは十分にがんばっています。
「ありがとう」がもらえないなら、自分で自分に言ってあげるのも一つの方法です。「今日は洗濯まで終わらせた」と、寝る前に1つ数えるだけでも、気持ちの残り方が変わります。
夜になると、疲れて何もしたくない
一日の家事や仕事、育児を終えた夜は、心も体もくたくたです。本当はやっておきたい家事があっても、疲れて手につかない、という日もあるでしょう。特に、小さな子どもがいる家庭では、日中は子どもの世話に追われ、自分の時間がなかなか取れません。夜にようやく一息ついたとき、「もう何もしたくない」と感じるのは、ごく自然なことです。
体が疲れているときは、心も同じように疲れています。「やる気が出ない」のは、気持ちの問題ではなく、エネルギーが足りていないサインかもしれません。そんな日は、無理に動こうとせず、思いきって休んでしまいましょう。一日くらい家事を休んでも、大丈夫。自分の体と心を回復させることのほうが、ずっと大切です。
夜に動けないのは、エネルギーの残量の問題です。どうしてもやりたい家事があるなら、朝や日中に前倒しするほうが確実。「夜の自分に期待しない」と決めてしまうと、気持ちがラクになります。
家事の分担が、思うようにいかない
家族で暮らしていると、家事の分担をめぐって、もやもやした気持ちを抱えることもあります。自分ばかりが家事をしているように感じると、不満がたまっていくものです。家事は、誰か一人だけが背負うものではなく、家族みんなで協力して取り組むもの。とはいえ、お互いに見えていない負担もあるものです。
「言わなくても気づいてほしい」と思ってしまいがちですが、家事の大変さは、やっている本人にしか見えにくいもの。だからこそ、「これを手伝ってもらえると助かる」と、具体的に伝えることが、解決の第一歩になります。相手を責める言い方ではなく、「一緒にやっていきたい」という気持ちで話すと、お互いに歩み寄りやすくなります。
話し合うタイミングも大切です。疲れ切った夜ではなく、休日の落ち着いた時間に。相手にも余裕があるときのほうが、話を受け止めてもらいやすくなります。
「完璧にやらなきゃ」というプレッシャー
家事は完璧にやらなければ、と自分にプレッシャーをかけてしまう人も少なくありません。特に、家事を主に担っていると、「きちんとやって当たり前」という思いから、自分を追い込んでしまいがちです。家事に百点満点を求める必要はありません。少し手を抜いても、誰かが困るわけではないことも多いもの。「ほどほどでいい」と考えることも、気持ちをラクにするコツです。
真面目で、きれい好きな人ほど、「ここも、あそこも」と気になって、休めなくなってしまいます。毎日100点を取り続けるのは、誰にとっても難しいこと。疲れた日は、60点でも、50点でも大丈夫です。完璧にできなくても、あなたの価値は何も変わりません。「今日はこれだけできた」と、できたことに目を向けてあげましょう。
合格ラインを言葉にしておくと、迷いません。「床に物がなければ今日は合格」「夕飯が用意できたら合格」。基準を自分で決められると、終わりがつくれます。
やってもやっても、終わらない
家事は、やってもやっても次から次へと出てきて、終わりが見えにくいものです。せっかく片づけても、すぐに散らかってしまったり、洗濯物がまた溜まったり。終わりのない家事に、徒労感を覚え、嫌気がさしてしまうのも無理はありません。
献立を考える、日用品の残量を把握するといった「名前のつかない家事」も、負担として積み上がっていきます。目に見える作業だけでなく、頭の中で常に段取りを回し続けていることも、疲れの大きな原因です。
終わりが見えないつらさには、見える化が効きます。今日やることを3つだけ紙に書いて、終わったら線を引く。線が増えるだけで、区切りと達成感が生まれます。
仕事と家事の両立でいっぱいになっている方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:仕事と家事の両立は無理?ストレスを溜めない疲労・負担軽減のコツ
家事の偏りはデータにも表れている
「自分ばかり」という感覚は、気のせいではありません。
総務省統計局の令和3年社会生活基本調査によると、6歳未満の子どもがいる世帯の1日あたりの家事関連時間は、妻が7時間28分、夫が1時間54分でした。
夫の時間は5年前より31分増えていますが、それでも夫婦の差は5時間以上残っています。共働きであっても、家のことにかける時間が同じになっていない家庭は多いということです。
話し合うときは、感情ではなく実際の時間を共有すると、相手にも伝わりやすくなります。「大変さ」は数字にすると初めて見えることも多いので、1週間だけ記録をつけてみるのもおすすめです。
記録をつけるときは、「名前のつかない家事」も1行として書くのがポイントです。「牛乳が切れそうだと気づいた」「提出物の期限を確認した」。これらを書き出して初めて、量の実態が見えてきます。
関連記事:家事分担表の作り方とコツ|名もなき家事まで見える化するテンプレート例つき
体調が負担感を左右していることもある
「前はできていたのに、最近まったく動けない」というときは、気持ちだけの問題ではないこともあります。
同じ家事でも、体調で重さは変わる
睡眠不足、貧血、生理前後の不調、更年期の症状など、体調によって同じ家事でも負担の感じ方は大きく変わります。
「気合いが足りない」のではなく、体が動かせる状態にないだけということもあります。数日で戻るなら休息を優先し、長く続くようなら、我慢せず医療機関で相談してみてください。
自己判断で決めつけないことが大切
インターネットで調べて「自分はこうかもしれない」と決めつけると、不安だけが大きくなります。当てはまるかどうかは、専門家に相談して初めて分かることです。
家事の工夫は、暮らしを楽にするためのもので、体調のケアの代わりにはなりません。必要な休養や受診をしながら、無理のない範囲で環境を整える、という順番で考えてください。
関連記事:主婦のストレス発散法は?限界を感じる5大原因や確認方法も紹介
【早見表】原因別・気持ちを軽くするヒント
「家事をしたくない」と感じる原因は、人それぞれです。自分に近いものを見つけて、対処のヒントにしてみてください。
| こんなとき | 試してみたいこと |
|---|---|
| 認めてもらえず、つらい | 同じ立場の人とつながる/自分で自分を認める |
| 疲れて、何もしたくない | 家電に頼る/思いきって休む日をつくる |
| 分担がうまくいかない | 家族で話し合う/お願いごとを具体的に伝える |
| 完璧にやろうと、しんどい | 「ほどほどでいい」と決める/できたことを見る |
| 終わりが見えず、徒労感 | 時間を区切る/生活の流れに組み込む |
どれも、すぐに全部やろうとしなくて大丈夫。「これならできそう」と思うものから、一つずつで十分です。原因は一つとは限らず、いくつかが重なっていることもあります。焦らず、自分のペースで、できることから少しずつ取り入れていきましょう。
早見表を見て「全部当てはまる」と感じたなら、それは原因の問題ではなく、量の問題かもしれません。この記事の後半で紹介する、量を減らす方法から試してみてください。
「家事をしたくない」気持ちを、ためこまないで

家事をしたくない気持ちを、無理に押し込めてがんばり続けると、心や体に負担がかかってしまうこともあります。ここでは、知っておきたいことをお伝えします。早めに気づいて休むことが、何より大切だからです。ただし、これらはあくまで一般的な傾向であり、当てはまるかどうかは人によって異なります。
心や体のサインに、気づいてあげて
無理を続けて、疲れやストレスをためこんでしまうと、心や体の調子に影響が出ることがあります。「家事をしたくない」という気持ちが、ただの疲れではなく、心からのSOSであることも。たとえば、次のようなサインが続くときは、心が疲れているのかもしれません。
- よく眠れない/朝起きるのがつらい
- 食欲がない/食べてもおいしく感じない
- これまで好きだったことも、楽しめない
- 理由もなく、涙が出たり、気持ちが沈んだりする
こうしたサインが続くときは、一人で抱え込まないでください。我慢を重ねる必要はありません。気になる状態が続くときは、早めに専門家に相談することを、どうかためらわないでくださいね。
サインに気づいたら、まず削るのは家事です。仕事や育児は削りにくくても、家事は「今日はやらない」と決められます。優先順位のいちばん下に置いて構いません。
イライラを感じたら、休むサイン
家事のストレスがたまると、気持ちに余裕がなくなり、つい家族にきつくあたってしまうこともあります。あとで自己嫌悪に陥り、さらに落ち込んでしまう、という悪循環に陥ることも。それはあなたが悪いのではなく、「少し休んだほうがいい」という心からのサインです。イライラを感じたら、自分を責めずに、まず一息つきましょう。
イライラしてしまうのは、それだけあなたが、いっぱいいっぱいまでがんばっている証拠。決して、あなたの性格が悪いからではありません。温かい飲み物を一杯飲む、深呼吸をする、少しだけ一人になる——そんな小さな休息でも、気持ちは落ち着きます。
イライラしたときの避難場所を、先に決めておくのもおすすめです。ベランダでも別の部屋でも構いません。「1分だけそこに行く」と決めておくと、その場を離れやすくなります。
家族に強くあたってしまうことが増えている場合は、こちらの記事も参考になります。
関連記事:家族にイライラするのは病気?考えられる原因と心がラクになる対処法を解説
家事は、一人で抱えるものではない
家事は、本来、家族みんなで取り組むものです。「自分がやらなければ」と一人で抱え込まず、家族に協力をお願いすることは、とても大切なこと。頼ることは、決して悪いことでも、甘えでもありません。あなたが心地よく過ごせることは、家族みんなの幸せにもつながります。
一人でがんばりすぎると、いつか心も体も限界を迎えてしまいます。そうなる前に、少しずつ周りに頼ること。それは、あなた自身を守ることでもあり、家族の暮らしを長く支えていくための、大切な知恵でもあります。
頼る先は、家族だけではありません。家事代行、宅配、地域の子育て支援、公的な相談窓口。選択肢を知っているだけでも、追い詰められにくくなります。
「何もできない」が続くときに使える相談先
「もう何もできない」という状態が何日も続くときは、休むだけでは戻りにくいこともあります。
気分の落ち込みや眠れない状態が続いているなら、厚生労働省のこころの耳(相談窓口)から、電話・メール・SNSで相談ができます。「病院に行くほどではないかも」と迷う段階でも利用できるのが、公的な窓口の心強いところです。
ほかにも、お住まいの自治体の保健センターや、かかりつけの医師も相談先になります。
心身の休め方については、厚生労働省の休養・こころの健康に関する情報でも、休養やストレスとの付き合い方の大切さが紹介されています。
家事ができないことより、あなたが消耗し続けていることのほうが心配な状態です。話す内容がまとまっていなくても大丈夫なので、「疲れていて動けない」と伝えるところから始めてみてください。
特に負担に感じやすい家事

家事の中でも、特に負担に感じやすいものがあります。何を負担に感じるかは人それぞれですが、ここでは代表的なものを紹介します。「これがしんどい」と感じている自分に、まず気づいてあげましょう。負担の大きい家事が分かれば、そこから優先的に、ラクにする工夫を取り入れていけます。
料理
毎日の献立を考え、買い物をして、調理し、後片づけをする。料理は、いくつもの工程があり、毎日のことだけに、負担に感じる人も多い家事です。料理が苦手な人にとっては、特に大きなストレスになってしまうこともあります。
「今日の夕飯、どうしよう」と、毎日のように献立を考えるのは、想像以上に頭を使う作業です。疲れている日は、無理に手作りにこだわらず、お惣菜やレトルト、冷凍食品に頼ってもまったく問題ありません。今の市販品はおいしくて種類も豊富。上手に取り入れることも、立派な工夫の一つです。
献立を考える負担を減らすなら、曜日ごとにジャンルを決めてしまうのが手軽です。「月曜は麺」「金曜は市販に頼る日」。選択肢が減るだけで、考える時間がなくなります。
掃除
掃除も、終わりが見えにくく、負担に感じやすい家事の一つです。特にトイレや水回りの掃除は、こまめにやらないと汚れがたまりやすく、おっくうに感じる人も少なくありません。かがんだり、力を入れてこすったりと、体への負担が大きいのも、つらく感じる理由です。
こうした掃除は、汚れをためないことが、結局はいちばんラクへの近道。「使うついでに、さっとひと拭き」を習慣にすると、こすり洗いの手間がぐっと減ります。便利な洗剤やグッズに頼って、体への負担を軽くするのも、立派な工夫です。
掃除がつらいときは、道具を使う場所に置くだけで変わります。トイレにトイレ用、洗面所に洗面所用。取りに行く手間が1つ減るだけで、実行率は上がります。
どうしても掃除に向かう気力が湧かないという方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:掃除がめんどくさい5つの心理|苦手意識を克服して汚部屋から卒業しよう
食器洗い
食事のたびに出る食器洗いも、地味ながら負担に感じやすい家事です。洗っても洗っても、次の食事でまた出てくるため、終わりのなさにうんざりしてしまうこともあります。食後の、いちばんゆっくりしたい時間にやらなければならないのも、つらいところです。
食器洗い乾燥機を取り入れたり、洗い物を減らせる調理法を選んだりと、負担を軽くする工夫はいろいろあります。すべてを完璧にこなそうとせず、「自分が一番つらい家事」から、楽にする方法を探していきましょう。
洗い物そのものを減らす工夫もあります。フライパン1つで完結する料理、ワンプレートで出す。洗う量が半分になれば、時間も気力も半分で済みます。
洗濯——工程が多く、終わりが見えない
洗濯は、洗う・干す・取り込む・たたむ・しまうと、工程が5つもあります。一つひとつは短くても、途切れながら続くので、負担が大きい家事です。
減らすなら、「たたむ」と「しまう」から。ハンガーのまま収納すれば、この2工程がほぼなくなります。乾燥機付きの洗濯機があれば、「干す」も減らせます。
家族ごとにカゴを分けて、そこに入れるだけにしてしまうのも一つの方法です。完璧にたたまれた収納より、自分が回せる仕組みのほうが、暮らしには価値があります。
家事の負担は「量」から見直すと減らせる
家事がしんどいとき、実は原因が「物の多さ」にあることは少なくありません。物が多いほど、家事の工程も増えていきます。
物が多いほど、家事の工程は増える
服が多ければ洗濯の量が増え、食器が多ければ洗い物が増え、床に物があれば掃除機をかける前にどける作業が加わります。
家事の量は、持ち物の量にほぼ比例していると考えてください。工夫で速くするより、そもそもの量を減らすほうが確実です。
減らす効果が大きいのは「毎日使う物」
まず見直したいのは、毎日触れる物です。食器、タオル、服。ここが適量になると、家事の手数が目に見えて減ります。
たとえば、食器を家族の人数×2セットまでに絞ると、洗い物がたまりにくくなります。使う分しかないので、自然と洗うサイクルができるからです。
床に物を置かないだけで掃除は半分になる
掃除がおっくうな理由の多くは、掃除の前に「物をどける」工程があることです。床に何もなければ、掃除機やワイパーをかけるだけで済みます。
「床に物を置かない」というルールを1つ決めるだけで、掃除の負担は大きく変わります。家族にも共有しやすい、シンプルな決まりです。
ストックを持ちすぎない
日用品のストックが多いと、置き場所を確保する手間と、在庫を把握する手間が増えます。「まだあったか」を考えること自体が、名前のつかない家事です。
目安は、「1つ使い切ってから次を買う」。買い置きを減らすと、収納の余白が生まれ、探し物も減ります。安いからと多めに買うより、管理の手間が減るほうが、日々はラクになります。
「家事をしたくない」ときの8つの対処法

ここからは、家事をしたくないと感じたときに試したい、具体的な対処法を紹介します。無理にすべてをやろうとせず、自分に合いそうなものから、気軽に取り入れてみてください。大切なのは、「がんばること」ではなく、「ラクをすること」。手を抜けるところは、どんどん抜いていきましょう。
| 対処法 | ひとことポイント |
|---|---|
| ①時間を区切る | 「午前中だけ」など、終わりを決める |
| ②便利な家電に頼る | 食洗機やロボット掃除機に任せる |
| ③完璧を目指さない | 「これくらいでいい」と肩の力を抜く |
| ④生活の流れに組み込む | ほかの行動とセットで習慣に |
| ⑤家事代行を利用する | たまにはプロに任せて休む |
| ⑥家族で分担する | 一人で抱えず、お願いごとを伝える |
| ⑦音楽や動画を楽しむ | 好きな音で、気分を紛らわせる |
| ⑧仲間と気持ちを共有 | 「自分だけじゃない」と思える |
①家事をする時間を決める
だらだらと一日中家事をしていると、心が休まりません。「午前中だけ」「この時間まで」と区切りを決めると、メリハリがついて、気持ちもラクになります。時間を決めて、それ以外は休む、と割り切ることも、とても大切です。
「やり残したことがあると気になる」という方は、タイマーを使うのもおすすめ。「15分だけ」と決めて手を動かすと、意外とはかどり、終わったあとの達成感も得られます。だらだら続けるより、短く集中して、しっかり休む。そのリズムが、家事疲れをためないコツです。
終わりの時間を決めるときは、「〇時になったら終わり」と声に出すと守りやすくなります。家族にも伝えておくと、途中で追加の頼まれごとをされにくくなります。
②便利な家電に頼る
食器洗い乾燥機やロボット掃除機、乾燥機付きの洗濯機など、便利な家電を取り入れると、家事の負担を大きく減らせます。初期費用はかかりますが、毎日の手間と時間を考えれば、十分に価値があるといえるでしょう。
いきなり高価な家電をそろえる必要はありません。まずは、自分が一番「面倒だな」と感じている家事を、一つだけ家電に任せてみる。それだけでも、気持ちはぐっとラクになります。家電に任せている間に、自分は休んだり、好きなことをしたりできるのも、大きな魅力です。
どれから買うか迷ったら、「自分がいちばん嫌いな家事」から選んでください。使用頻度が高く、かつ嫌いな家事ほど、効果を実感しやすくなります。
③完璧を目指さない
家事は、完璧にやろうとすると、きりがありません。「今日はここだけ」「これくらいでいい」と、ほどほどを心がけることが、長く続けるコツです。できなかったことより、できたことに目を向けて、がんばった自分をいたわってあげましょう。
「手を抜く」というと、罪悪感を覚える方もいるかもしれません。それは「手を抜く」のではなく、「力を入れるところを選ぶ」ということ。毎日を心地よく続けるための、大切な工夫です。完璧な家事より、笑顔でいられる毎日のほうが、家族にとってもうれしいはず。肩の力を抜くことを、自分に許してあげてくださいね。
「ほどほど」の基準が分からないときは、人が来る予定のない日は60点でいいと決めてしまいましょう。来客のある日だけ整えれば、日々の負担はぐっと軽くなります。
④生活のリズムに、家事を組み込む
歯磨きのように、家事を生活の流れの中に組み込んでしまうと、習慣として無理なく続けやすくなります。「朝起きたら、まず窓を開けて換気する」「お風呂に入るついでに、浴室をさっと洗う」など、ほかの行動とセットにするのがコツです。
習慣になってしまえば、「やろうかな、どうしようかな」と迷う時間がなくなり、心の負担も減ります。一度にいくつも増やそうとせず、まずは一つだけ、生活に組み込んでみましょう。
家事全体の流れを見直したい方は、こちらの記事も参考になります。
関連記事:家事を効率化する方法13選|共働き・ワンオペでも時間にゆとりが生まれるコツ
⑤家事代行サービスを利用する
どうしても手が回らないときは、家事代行サービスを利用するのも一つの方法です。プロに任せることで、心と時間にゆとりが生まれます。たまには、自分を休ませるために、外部の力を借りることも大切。「お金をかけてまで」とためらわず、自分を大切にするための投資だと考えてみてください。
最近は、1回だけのお試しプランや、短時間から頼めるサービスも増えていて、以前より気軽に利用できるようになりました。毎回でなくても、「本当にしんどいときだけ」頼る、という使い方でも十分です。
初めて頼むときは、「トイレと浴室だけ」など範囲を絞ると気が楽です。全部を任せる必要はありません。費用の目安を知っておくと、判断もしやすくなります。
関連記事:家事代行の料金相場は?一人暮らしの場合や業者比較まで解説
⑥家族で分担する
家事は、家族みんなで取り組むもの。一人で抱え込まず、家族で分担しましょう。誰がどの家事を担当するかを話し合って決めると、不満もたまりにくくなります。子どもにも、年齢に合わせてできることをお願いすると、家族みんなで支え合う雰囲気が生まれます。
最初は、相手のやり方が気になることもあるかもしれません。「自分のやり方と違うから」と口を出しすぎると、せっかくの協力の芽をつんでしまいます。多少の仕上がりの違いには目をつぶり、やってくれたこと自体に感謝を。
担当を決めるときは、「得意なほう」ではなく「気になるほう」に割り振ると続きます。汚れが気になる人がやるほうが、基準のずれでもめにくくなります。
⑦音楽や動画を楽しみながらやる
好きな音楽を聞いたり、動画を楽しんだりしながら家事をすると、気分が紛れて、おっくうな家事も少しラクに感じられます。「この曲を聞いている間だけがんばる」など、自分なりの工夫を取り入れてみましょう。
「家事の時間は、好きなドラマやラジオを楽しむ時間」と決めてしまうと、家事そのものへのハードルが下がります。気分が乗らない日も、「とりあえず音楽をかける」ことから始めると、自然と体が動き出すことも。
注意したいのは、手が止まりやすい内容は避けること。画面を見る必要がある動画より、耳だけで楽しめる音楽やラジオのほうが、家事は進みます。
⑧同じ気持ちの仲間と共有する
家事のしんどさを、同じ立場の人と共有すると、気持ちが軽くなることがあります。「自分だけじゃないんだ」と思えるだけで、心がふっと軽くなるものです。家族や友人に話したり、同じようにがんばっている人とつながったりして、気持ちを一人で抱えこまないようにしましょう。
「こんなことを言ったら、だらしないと思われるかも」と、弱音を我慢してしまう方もいます。しんどい気持ちを口に出すことは、決して恥ずかしいことではありません。誰かに「わかるよ」と言ってもらえるだけで、肩の荷が少し下りるもの。
「やらない家事」を決めると負担は確実に減る
やり方を工夫する前に、そもそも「やらない」と決めてしまうほうが、負担は確実に減ります。たとえば、次のような家事は、やめても大きく困らないことが多いものです。
- 毎日の掃除機がけ:週2〜3回に減らす
- 洗濯物をたたむ:ハンガーのまま収納する
- アイロンがけ:形状記憶の衣類に買い替える
- 毎食の手作り:週に何日かは総菜や冷凍食品にする
- 食器の手洗い:食洗機に入る食器だけを使う
判断の基準は、「やらなかったとき、本当に困る人がいるか」です。困らないなら、それは「やらなければいけない家事」ではなく、「やったほうがいい家事」にすぎません。
まずは1つだけ、思いきってやめてみてください。それで生活が回るなら、その家事は最初から必須ではなかったということです。
やめるときは、家族に一言伝えておくと摩擦が減ります。「今週から洗濯物はたたまずカゴに入れるね」。事前に言っておくだけで、あとから指摘されにくくなります。
家事を頼むときの伝え方のコツ
「もっと手伝ってほしい」と伝えても動いてもらえないのは、頼み方が抽象的だからかもしれません。次のように、範囲と終わりをはっきり示すと動いてもらいやすくなります。
- 「手伝って」ではなく「この洗い物をお願い」と作業で伝える
- 「毎週火曜のゴミ出し」のように、担当と頻度を固定する
- やり方は口出しせず、多少違っても任せきる
- 終わったら「助かった」と一言だけ伝える
できていない部分を指摘すると、次から引き受けてもらいにくくなります。仕上がりが多少違っても、自分の手が空いた分だけ確実に負担は減っています。
頼んだあと、やり方を直すのは我慢です。ここで口を出すと、次から引き受けてもらえなくなります。仕上がりより、自分の手が空いたことを喜びましょう。
頼んでもうまくいかないと感じている方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:旦那さんの家事が中途半端でイライラ爆発!?原因と対策を徹底解説!
やる気が続かない理由をもう少し知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
関連記事:家事のやる気が出ない主婦必見!原因や対策などを紹介♪
家事をラクにする家電・道具の選ぶ順番
家電は便利ですが、全部そろえるのは現実的ではありません。効果が大きい順に検討するのがおすすめです。
| 家電・道具 | 減らせる家事 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 食器洗い乾燥機 | 洗う・拭く・しまう | 食後にゆっくりしたい人 |
| 乾燥機付き洗濯機 | 干す・取り込む | 洗濯の工程が負担な人 |
| ロボット掃除機 | 床の掃除機がけ | 床に物が少ない家 |
| 電気圧力鍋 | 見張る時間・煮込み | 夕方に手が離せない人 |
| ハンディクリーナー | 気づいたときの掃除 | 大きい掃除機が面倒な人 |
| 食洗機対応の食器 | 洗い分けの手間 | 食洗機をすでに持っている人 |
選ぶ基準は、「時間」ではなく「工程が丸ごとなくなるか」です。数分の時短より、1つの作業が消えるほうが、気持ちの負担は大きく減ります。
置き場所も先に確認しておきましょう。買ったのに置けない、使いにくい場所にあるというのが、いちばんもったいない失敗です。
状況別|今いちばん効く対処法
同じ「家事が苦痛」でも、置かれている状況によって効く対処は変わります。自分に近いものから試してみてください。
| 状況 | いちばん効く対処 | 補足 |
|---|---|---|
| 乳幼児がいる | 家事を最低限に絞る | 今は回すだけで十分。休息を最優先に |
| 共働き | 平日の家事を減らす | 週末に戻す前提で、平日は止めない家事だけ |
| ワンオペが続く | 外部サービスを使う | 一人で回す前提を疑ってよい時期 |
| 一人暮らし | 物の量を減らす | 頼れる人がいないぶん、量で調整する |
| 介護と重なっている | 公的サービスに相談 | 地域包括支援センターが入口になる |
共通しているのは、状況が厳しいほど、工夫より「減らす・任せる」が効くということです。がんばり方を変えるより、量を変えるほうが確実です。
そして、状況は変わります。今できないことがあっても、それは今の状況によるもので、あなたの能力の問題ではありません。
「手を抜くこと」への罪悪感をほどく3つの考え方
減らしたほうがいいと分かっていても、いざやめようとすると罪悪感が出てくる——これは多くの方が感じることです。
「やらない」は「できない」ではない
洗濯物をたたまないと決めるのは、たためないからではありません。時間と気力を別のことに回すために、自分で選んだ結果です。
選んでやめたことは、失敗ではありません。「できなかった」と「やらないと決めた」は、まったく別のことです。言葉を置き換えるだけでも、気持ちの重さは変わります。
家族が困っていないなら、それが答え
やめてみて数日たっても誰も困っていないなら、その家事は必須ではなかったということです。基準は自分の思い込みではなく、実際に起きたことに置きましょう。
もし家族から指摘されたら、「じゃあお願いできる?」と返すのも一つの方法です。気になる人がやる、というのは公平な考え方です。
比べる相手は、昨日までの自分だけ
SNSで見かける整った暮らしは、切り取られた一場面です。同じ条件で暮らしている人は、どこにもいません。
比べるなら、昨日までの自分だけで十分です。「昨日より1つ手放せた」「今日は早く休めた」。それが、あなたにとっての前進です。
まとめ:がんばっている自分を、責めないで
家事をしたくないと感じるのは、あなたが怠けているからではなく、毎日がんばっている証拠です。疲れているときは、無理をせず、休むことも大切にしてください。家事は、あなたの心と体の健康があってこそ、続けられるものです。
この記事で紹介した原因や対処法の中から、「これならできそう」と思えるものが、一つでも見つかればうれしいです。原因を知り、頼れるものに頼り、自分をいたわる。その積み重ねが、少しずつ、毎日を軽くしてくれます。
完璧を目指さず、便利な家電や家事代行サービス、家族の協力など、頼れるものは上手に頼りましょう。そして何より、家事をがんばっている自分自身を、どうか責めないであげてください。
今日からできるのは、「やらない家事を1つ決めること」と「頼みごとを1つ具体的に伝えること」です。気合いで乗り切ろうとするより、量を減らすほうが確実に効きます。それでもしんどい日は、家事より休息を優先してかまいません。
あなたが元気でいることが、整った家より、ずっと大切です。
家事が苦痛だと感じる自分を、どうか責めないでください。苦痛に感じているということは、それだけ長くがんばってきたということです。今日は1つだけ減らす。それだけで、十分な一歩です。
もし、つらい気持ちがずっと続いたり、心や体の不調を感じたりするときは、一人で我慢しないでくださいね。家族や友人、地域の相談窓口、かかりつけの医師など、頼れる先はあります。
気持ちの余裕が戻らないと感じている方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。
関連記事:心に余裕がないのはなぜ?原因と余裕を取り戻す方法をプロが解説
| ▶ 先着20名様限定 家庭力アップセミナーに参加する |
参考:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」/厚生労働省「こころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)」/厚生労働省「休養・こころの健康(e-ヘルスネット)」


